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教員向け

授業がツライ、悩んでいるあの人に教えてあげたい。英語の授業がうまくいかない理由と改善法

最近、英語の授業がうまくいかなくて、授業に行くのがツライ・・・

どうすればもっといい授業ができるようになるのか・・・

英語が苦手な生徒が、もっと楽しい英語の授業をしたい!

英語の授業ってホント難しいです。生徒のキライな教科には常に上位。授業中なかなか英語を話してくれない生徒と、いつの間にかずっとしゃべっている自分。

英語を好きになってほしい気持ちとは裏腹に、生徒の心が離れていくような感覚、本当にツラくなりますよね。

私も現役高校教師として英語を教えていますが、最初の2年ほどは授業がうまくいかず、生徒からクレームが出たこともありました。当時は本当にツラくて、「自分は教師に向いていない」と感じ、教師を辞めようと本気で悩んだこともあります。

英語の授業をなんとかしたいと思っていませんか?

自分の授業を振り返らずに、いくら悩んでいても、授業は良くなりませんし、なにより自信が持てません。ここで一度勇気を持って、自分の授業を振り返ってみませんか?

 

今回の記事では、授業がうまくいかない理由とその改善策をお伝えします。

 

本記事の結論

教えない授業で、生徒のアウトプットする時間を長くする

 

ここでお伝えすることが少しでも授業改善に役立ってもらえれば、これ以上うれしいことはありません。

 

英語の授業がうまくいかない2つの大きな理由

英語の授業がうまくいかない2つの理由は以下の2つです。

 

英語を教えようとしている
生徒のアウトプットする時間が授業の半分以下

 

 

英語を教えようとしている

英語を教えようとしていませんか?

教師なんだから、英語を教えるのはあたりまえだ!

私もこう考え、必死に英語を教えようとしていました。でも教えようとすればするほど、生徒の顔は死んでいく一方。とてもつらかったです。

 

なにかを学ぶとき、「やらされ感」は学ぶモチベーションを下げる大きな敵になります。一方的にしゃべられて、覚えろと言われと、せっかくのやる気もなくなってしまいます。

私たち教師は英語を教えようとするあまり、知らず知らずのうちに、この「やらされ感」を生徒に感じさせてしまっているのではないでしょうか

 

「英語を教えなければいけない」を捨てる勇気

思い切って英語を教えないという選択肢を考えてみましょう。

授業は教師が教える時間ではなく、生徒たちが学ぶ時間です。同じように聞こえますが、主語が違います。授業の主体者、つまり主語は「私たち教師」ではなく、「生徒たち」なのです。

 

この生徒が主体であると考えるだけで、「教師が教えなければいけない」というプレッシャーが少なくなり、気持ちがかなりラクになります。

 

教えなくても学力はあまり変わらない

教えないと学力が下がるのでは・・・

こう考えて、なかなか教えない授業に転換できない先生も多くいるのではないでしょうか。

私も悩みましが、実際にやってみると、そこまで大きく下がりませんでした。意外なことに、成績が上がった生徒が数人いました。

ここで大切なのは、成績が上がったということではなく、教えなくても成績が下がらなかったという事実です。

 

もちろんすべての生徒に当てはまるわけではないです。しかし教えようとしなくても生徒たちは自分から学ぼうとする。と信じてみてもいいのではないでしょうか。

 

生徒のアウトプットする時間が授業の半分以下

生徒がアウトプットする時間が授業の半分以下の場合、生徒は間違いなく受け身です。

受け身な生徒が多い授業の雰囲気は、とても重い空気になります。生徒からエネルギーを吸い取られるような感覚になります。

生徒からすれば、ずっと話を聞いていることは苦痛なはずです。英語なのだから、話をしたいと思っているはずです。

 

アウトプットが少ない授業は生徒を英語嫌いにする

英語を学んでいて一番楽しい瞬間は、「わかった、伝わった」ときです。そしてアウトプット活動の中で、この楽しい瞬間を味わうことができれば、生徒たちは英語を好きになるはずです。

私たちもそうだったのではないでしょうか?英語が初めてわかったとき、つたない表現でも伝わったとき、その瞬間があったから、ここまで英語を学び続けられたはずです。

生徒たちにも、私たちと同じ気持ちを感じるチャンスをあげてください。必ず生徒はその瞬間と巡り会えます。それまでアウトプットの時間をとり続けてください。

 

インプット:アウトプット=3:7が理想

書籍「output大全」によれば、インプットとアウトプットの理想の割合は、3:7だと述べています。

英語にもこの割合が完全に当てはまるわけではないですが、ひとつの目安としていいと思っています。むしろ、これぐらいのアウトプットの割合を意識していれば、授業の半分はアウトプットの時間にできると思っています。

 

文法や単語を教師が教える時間は、授業全体の3割程度に抑えて、生徒たちの英語を口にだす時間を7割に増やすことを目標にしてください。

 

教師は教えず、生徒たちが英語をアウトプットする授業

英語教師が目指すべき授業は「教師は教えず、生徒たちが英語をアウトプットする授業」だと考えています。

インプットする知識を厳選してください。あれもこれも教えるという発想を捨てる。すべてを教える必要はない。教師がこの考えを持つだけで、授業の雰囲気は劇的に変わるはずです。

私自身も教えない授業を意識しています。まだまだ教えすぎてしまうときもありますが、教えない授業では、明らかに生徒の表情が違うと実感してます。

 

日本語での教え合い活動も、一種のアウトプット活動ととらえる

一般的にアウトプットというと英語で話すことのみとされますが、私は生徒たちが教え合っている活動も入ると思っています。

アウトプットとは、知っている知識を活用して言語化するプロセスであることを考えれば、日本語であっても、教え合い活動はアウトプットと考えていいと思います。

英語の授業は原則英語で、という言葉がでてから、いつの間にかオールイングリッシュでなければならないと思いがちですが、日本語でのやり取りも必要な場面もあります。

その時は思い切って日本語を許す、いい授業のためには教師側の余裕も必要だと思っています。

 

 

 

【まとめ】教えない授業で、生徒のアウトプットする時間を長くする

皮肉なもので、私たちが教えようとすればするほど、生徒は「やらされ感」を感じ、授業がうまくいかなくなります。

いい授業とは生徒が学べる授業である。そのために私たちがまず、「教えなければいけない」という考えを捨てる必要があります。

「生徒は自ら学ぼうとする」と生徒たちを信じて、教える時間を削り、反対に生徒たちのアウトプットの時間を長くする。これがいい授業への第一歩です。

まずは英語を好きになってもらう。英語がわかる、英語が伝わるという実感を持ってほしい。このステキな思いをそのまま授業にすれば、かならずいい授業になります。

 

私も日々授業改善の連続です。一緒にいい授業を目指して頑張りましょう!

 

最後に私がこの考えをもったきっかけとなった書籍を紹介します。教育の考え方が180度変わった本です。是非興味がある人は購読してみてください。

 

 

 

 

 

 

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