なんでウチの学級はうまくいかないんだろう・・・ 学級経営を変えたいけど、なにから始めたらいいのかわからない・・・ 話しをするときはいつも、子どもたちとの心の距離を感じる・・・
日々の学級経営がうまくいかないと思っていませんか?
学級経営がうまくいかないと、教室に行くのが毎日ツラくなりますよね。
私も教師になったばかりの時は、まったくうまくいきませんでした。
自分は教師に向いてないのかな・・・
こう考えてしまうこともありました。
うまくいかないのは教師の関わり方が間違っているからです。
今の子どもたちは、昔とは全く違います。自分が子どものころに受けたような関わり方はうまくいきません。
私は地方私立高校に勤務する現役教師です。 勤務校は教育困難校で、授業中にうるさいのは当たり前、お弁当を食べ始める生徒もいます。(笑) 今回の記事では、そんな学校で卒業生を2回出した経験から、生徒への関わり方で大切な考え方をご紹介します。
この記事を読むメリット 教師としての姿勢と生徒への接し方がわかる。
記事の結論 ボスではなく、リーダーになる。考え方をまず変えてみる。
学級経営で教師は、「ボスではなく、リーダーに」
この言葉はアメリカ人起業家ハリー・ゴードン・セルフリッジの言葉です。
彼はイギリスの高級百貨店セルフリッジの創業者であり、リーダーとして成功を収めた人です。
国や職種は違いますが、人の上に立ち、部下を上手くまとめ上げるという点では大きな違いはありません。
彼の考え方や経営哲学を見ると、教育現場であっても共通する部分はあり、そこから学級経営のヒントを学ぶことができます。
「ボス」と「リーダー」の違いとは?
「ボス」と「リーダー」の違いは以下の通りです。
ざっと見てみて、違いを確認してみてください。
ボス | リーダー |
部下を追い立てる | 部下を導く・コーチする |
権威に頼る | 志を拠り所とする |
恐怖を吹き込む | 熱意を持たせる |
部下に時間通りに来いと言う | みずからが時間前にやってくる |
間違いを避難する | 間違いを改善する |
やり方を知っているが教えない | やり方を教える |
仕事を苦役に変える | 仕事をゲームに変える |
「やれ」と命じる | 「さあ。やろう」と言う |
「私は」と言う | 「私たちは」と言う |
あなたは「ボス」と「リーダー」、どちらを信頼して、頼りたいと思いますか?
どちらに心を開き、ついていきたいと思うでしょうか?
子どもたちも一緒です。
教師の理想は「ボス」ではなく「リーダー」です。
学級経営のうまくいかないのは「ボス」だから?
あなたはクラスに入った時に、どんな言葉を使っていますか?
知らず知らずのうちに「~しなさい」や「~しないとダメだ」と言っていませんか?
これは「ボス」の言葉です。
この「ボス」の言葉を使っている限り、子どもたちはあなたに心を開くことはありません。
学級経営がうまくいく先生はリーダーである
学級運営では「ボス」ではなく、「リーダー」になりましょう。
リーダーの考え方は青枠のものです。
周りで学級経営がうまい先生を見てみると、この考え方を自然と実践しているはずです。
朝会などで子どもに語り掛ける口調はまさに、「リーダー」で、「ボス」のような口調を見たことがありません。
学級経営で必要なのは、経営者目線
企業経営も学級経営も必要なのは、人を導く姿勢です。
なぜなら経営は一人の力で行うことはできないからです。
学級・クラスも同じです。
子どもたちがいて初めて学級やクラスは成立し、教師一人では成立しません。
つまり教師も経営者と同様に、他者を巻き込む力が必要になります。
私たち教師は、経営者の目線を学ぶ必要があるのです。
学級経営がうまくなる。「リーダー」になるために
学級経営は教室で使う言葉で決まります。
学級経営がうまい教師は言葉で勝負していて、「リーダー」の言葉を使います。
「リーダー」の言葉で語り掛けていきましょう。
これで学級経営は大きく変わるはずです。
志・夢を語る
未来像や思いを語り、志や夢を語ることで、子どもたちが行動を変わるまで待つようにしましょう。
頭ごなしに「先生の言うことを聞きなさい」と決して言ってはいけません。
「~しないとこうなるよ」ではなく、「~するときっとうまくいく」
「勉強しないと後悔するよ」や「今頑張らないとあとで損するよ」
これらは恐怖をあおる言葉で、子どもたちのやる気を上げることはできません。
「勉強するときっと~のようないいことがあるよ」「今こうすればきっとうまくいくよ」
このように子どもたちが熱意を持つように語り掛けましょう。
「~を直さないとだめだ」ではなく、「こうするともっといいよ(改善)」
子どもの悪いところを指摘するのは大切ですが、非難してはいけません。
子どもたちは非難されると自信を失うか、反抗するからです。
目標はあくまで子どもたちの自立です。
「こういうところは良くない!」と非難するのではなく、「~するともっと良くなるよ」、と改善するための言葉がけをしましょう。
「なんでできないの?(理由を問う)」ではなく、「こうするといいよ(やり方を教える)」
「なんでできないの?」と理由を問われると、子どもたちは責められているように感じてしまい、心を閉じてしまいます。
「過去」の理由よりも、「未来」のやり方を教えてあげてください。
すると子どもたちは未来志向になり、前向きにアドバイスを聞いてくれます。
「努力しよう(苦役を与える)」ではなく、「こうするとおもしろいかもよ(ゲームを与える)」
「努力しよう」や「頑張ろう」は子どもたちに苦役を強いることになります。
大人でも苦しいことからは逃げたいと思います。まして子どもたちなら、なおさらですよね。
「こうするとおもしろうかもよ」と、子どもたちの興味・関心を引き出すような、ゲームを与える言葉がけをしましょう。
「~やりなさい」ではなく、「さあ、やろう」
「~しなさい」「~やりなさい」ではなく、「さあ、~しよう」と言葉を変えてください。
子どもたちはやらされ感を持つと、意欲がガクッと下がってしまうからです。
「さあ、やろう」など、なるべくやらされ感を持たないような言葉を意識してください。
「私は」ではなく、「私たちは」
「私は」という主語は、聞いている人からみると、自分事ではなくなります。
自分は関係ないと、言葉が響きません。
また自分事ではない内容には、子どもたちは興味・関心は持ちません。
主語を「私たちは」とすることで、子どもたちはより自分事として聴いてくれるはずです。
たかが主語かもしれませんが、教師の言葉は子どもたちにとって、それほど影響力があることを知っていきましょう。
【まとめ】学級経営がうまくいかないのは考え方が原因
「ボス」の考え方で生徒と接している。
学級経営がうまくいかない原因の1つがこの考え方の可能性があります。
教師は知らず知らずのうちに「ボス」のような言葉使いになってしまうものです。
「ボス」から「リーダー」の考え方にシフトしてください。
「リーダー」になることで、子どもたちは必ず今よりも心を開き、あなたの言葉を受け止めてくれるはずです。
考え方や姿勢は今すぐ変えることができます。
あなたもきっと「リーダー」になれます。そうすれば学級経営が今よりももっとうまくなるはずです。応援してます!