ポイント
「探究学習・課題研究のテーマが決まらない・・・」
「テーマを決めるうえで、なにを意識すればいいのか、わからない・・・」
こう思っていませんか?
テーマ設定は、一番大切なステップですが、ほとんどの人は間違ったテーマを設定しています。
どんなテーマ避けるべきなのか、どうすればよりよいテーマになるのか知らないと、テーマ設定を失敗してしまいます。
本記事はこんな人におすすめ
- テーマの決め方がわからない人
- どんなテーマがいいのかわからない人

また私自身も大学と大学院で研究し、英語で論文を執筆したこともあります。
今回の記事では
間違ったテーマの特徴をご紹介し、避け方をご紹介します。
記事を読むとこんなメリットがあります。
メリット
間違ったテーマの特徴を知ることで、より良いテーマの見つけ方がわかります。
間違ったテーマは以下の通りです。
結論
①「『~とは』がついているテーマ」
②「漠然・広すぎるテーマ」
③「調査・検証ができないテーマ」
間違ったテーマはなにか知ることで、テーマ設定でやってはいけないことがわかります。
それだけで良いテーマになる確率は高まり、きっと自分に適したテーマが見つかるはずです。
ぜひ最後まで読んでみてください。
テーマ設定がうまくいかない・・・
テーマ設定はすべての人がぶつかる壁です。
間違ったテーマを設定すると、研究自体が失敗してしまいます。
間違ったテーマ、つまりダメなテーマはあります。
もちろん本人は、それがダメだと思ってやっているわけではないです。

あなたも間違ったテーマを設定しているかもしれません。
間違った・ダメなテーマの特徴を知って、より良いテーマを設定してください。
やりがちなダメな探究テーマの特徴4選
『~とは』とついているテーマ
『~とは』とついているテーマは避けましょう。
『~とは』というテーマを設定している人は、最終的に調べ学習で終わってしまいます。
なぜなら、『~とは』という問いの答えは、意味を問いているだけで、その後の発展はないからです。
例えば、『地球温暖化とは』や『人口減少とは』です。
それぞれの意味を調べて、それで研究が終わってしまいます。その後の発展はありません。
先生から「で、なにが言いたいの?」と言われて終わりです。
『~とは』を避ける方法
『~とは』を避けるために視点をズラして考える方法をご紹介します。5つの視点を紹介します
5つの視点 | 視点を使ったテーマの例 |
「なぜ」視点 | なぜ〇〇は生じるのか? なぜ〇〇は××なのか? |
「本当か?」視点 | 〇〇は本当に生じているのか? 〇〇は××なのは本当なのか? |
「~と比べて」視点 | 〇〇は過去と比べて、どの程度進んでいるのか?〈過去と比較〉 他国と比べてどのくらい○○が進んでいるのか? |
「これまでどうか?」視点 | ○○に対してどのような取り組みが行われてきたか?(先行研究や先行事例) 〈これまでの取り組みなど〉 |
「どのように影響するか?」視点 | ○○によってどのようなことが起こるか?〈影響〉 どのように○○は××になるか?〈影響の結果〉 |
この5つの視点を使って、テーマを作り返ると、調べ学習より発展した研究テーマを設定することができます。
例えば、『地球温暖とは』というテーマを「先行研究・先行事例の視点」で作り直すと、以下のようになります。
『地球温暖化に対して、どのような取り組みが行われてきたか?』
上記の5つの視点を使うことで『~とは』を避けることができます。
ポイント
5つの視点を使って、「~とは」を避ける
テーマが漠然としていて、広すぎる
テーマが漠然としていたり、広すぎると、壮大な研究になってしまいます。
壮大すぎると、1年~2年で答えを見つけられなくなってしまいます。
例えば、『地球温暖化を解決する』や『人口減少を食い止める』をテーマとしたとしましょう。
これは一流の学者が集まって、何年も研究を重ねて答えを出すようなテーマです。
ましてや高校生や大学生が解決できません。
厳しいことを言うようです、自分の身の丈にあったテーマを設定するほうが良いでしょう。
ポイント
漠然・広すぎるテーマは壮大なテーマになるため避け、身の丈に合ったテーマにする。
Whyで漠然・広すぎるテーマを絞る
自分でも答えを出せるテーマに絞る方法は、「Whyを3回繰り返す」です。
Whyを3回繰り返すことによって、テーマにある問題・課題の原因を複数見つけることができます。
なぜなら、問題・課題の原因というのは1つではなく、複数の小さい問題が原因となり生じているからです。
例えば、「人口減少を食い止める」というテーマでは広すぎるので以下のように「Whyを3回繰り返す」とこのようになります。
「人口減少を食い止める」⇒「出会いが少ない」というように、小さな問題にすることができました。
人口減少よりも、解決する可能性は高そうですよね。
壮大な問題はWhyを3回繰り返すことで、自分でも解決できそうな問題まで、小さく絞りましょう。
大きな問題・課題は無理でも、小さな問題・課題であれば、解決することができます。
ポイント
Whyを3回繰り返して、テーマを絞る
検証・調査ができないテーマ
自分でも検証・調査ができるテーマにしましょう。
よくある間違いが、解決策や実験が大きく過ぎて自分では実行できないパターンです。
せっかくテーマを設定しても、検証・調査ができなければ、なにもできず研究進みません。
例えば、人口減少の場合、「人口減少を止める」というのは、個人の力では実行することはできません。
なぜなら国や地方自治体のレベルの団体でようやく実行できるか、という規模のレベルだからです。
テーマを決める際は、自分でも解決に貢献できそうなテーマを決めましょう。
ポイント
自分でも調査・検証できるテーマにする
Howを3回繰り返して、解決策を見つける
自分でも実行できる解決策を見つける方法は、「Howを3回繰り返す」です。
Howを3回繰り返すことによって、テーマを自分でも実行できるレベルまで絞ることができます。
例えば、「出会いが少ない」というテーマで、3回Howを繰り返すと以下のようになりました。
「出会いが少ないから出会いを増やす」よりも、「協力してくれる企業がいるか市役所に行って探す」ぐらいであれば、個人でもできそうです。
まずはここからアクションを始めるといいでしょう。
ポイント
Howを3回繰り返して、自分でできるアクションまで絞る
進路を意識しすぎているテーマ
高校生にありがちな失敗パターンとして、進路を意識しすぎている場合があります。
これからの進路に活かすためにテーマ設定するのは良いことですが、進路だけでテーマを決めるのは避けるべきです。
なぜなら、自分の進路は「手段」だからです。
進路は「手段である」
職業観の話になるかもしれませんが、世の中の職業というのは、困っている人を助けることで報酬をもらう行為です。
つまり、困っている人を助けるのが「目的」で、仕事はその人達を助ける「手段」です。
例えば、病気で困っている人を、医療という「手段」で助けるのが、医者です。
病気で困っている人を精神的に手助けするために、心理学という「手段」で助けるのが、心理カウンセラーです。
テーマは「どんな困りごとを持っている人を助けたいか」から始める
進路、つまり「手段」を意識しすぎてテーマを悩んだところで、「目的」がありません。
困っている人を想像せずに、自分のしたいことを考えても自己満足で終わってしまいます。
「で、なにをしたいの?なんのためにするのりま」と言われてしまいます。
その進路に進んで、どんな困っている人を助けたいのか、「目的」も設定しましょう。
もし「目的」がわからない人はニュースや新聞にヒントが落ちているかもしれません。
日常的にニュースや新聞を見て社会で困っている人の情報を集めてみましょう。
もしニュースや新聞で見つからない人は紹介するアプリを使っていろんなニュースを見てみてください。
役立つアプリはコチラ
ただニュースや新聞は自分の興味のある分野の情報を与えてくれるわけではありません
紹介するアプリを使えば、気になる記事を探しながら、テーマになりそうな記事を探すことができます。
そして気になる記事があったら、チャンネルを追加しましょう。
関連するニュースが毎日読めるようになり、テーマを決めるのが楽になります。
完全無料なので、試してみてダメでもノーリスクです!
ポイント
進路だけでなく、ニュースや新聞で情報を集めて、誰を助けたいかをイメージしてテーマを決める
テーマ設定で時間がかかってもいい
探究学習や課題研究で最も難しいステップがこのテーマ設定です。
ここで間違ったテーマを選ぶと、そこからの行動がすべて無意味になってしまうかもしれません。
ですから、テーマ設定は時間をかけて、じっくりと考えて決定するようにしましょう。

焦る気持ちもわかります。
しかしそこをグッと我慢して、じっくり考えるようにしましょう。
間違ったテーマを知ることで、質の高い探究になる
テーマは人によって本当にそれぞれで、絶対正しいテーマというのはありません。
しかし、間違ったテーマはあります。
間違ったテーマを避けるために、以下の3つの方法を意識しましょう。
ポイント
①「『~とは』を避ける」
②「Whyを繰り返す」
③「Howを繰り返す」
間違ったテーマを知り、避けることができれば、より良いテーマを設定できます。
良いテーマで研究をしている人は、研究が楽しくなり、学ぶのが楽しくなります。
是非あなたも間違ったテーマを避けつつ、良いテーマを選んで、良い研究をしてください。
